高機能アルコール依存症って?

高収入で社会的に成功しているアルコール依存症者のことを「高機能アルコール依存症」というらしいです。

高機能アルコール依存症は「人格・経済」の破綻はなく、健康上の問題から、禁酒または節酒を試みても、自分の意志ではコントロール不能な状態のことだとか。。。

確かに、私の周りにもめちゃめちゃ大酒飲みの成功者がたくさんいます。

ビールから始まって、ワイン、ウィスキーをガバガバ飲みながらも、大きな仕事をガッツガツこなしている社長さんたち。

ああ、そういえば、イタリア人のLucaはパイロットですが、朝からワイン飲んでノリノリでした。

かくいう私も成功者ではありませんが、めちゃめちゃ大酒飲みです。

が、今のところ経済的な破綻までは至っていません。人格も多少は大丈夫、そして健康です。(たぶん)

自分で依存症とはうすうす感じていますが、積極的にAAに参加しようとまでは思っていません。

 

以下のアルコール依存症(alcohol dependence syndrome)の診断ガイドラインに当てはまっていたら、依存症と診断されます。

ちょっとやってみますか?

ICD-10

過去1年間に以下の項目のうち3項目以上が同時に1ヶ月以上続いたか、または繰り返し出現した場合
1. 飲酒したいという強い欲望あるいは強迫感
2. 飲酒の開始、終了、あるいは飲酒量に関して行動を統制することが困難
3. 禁酒あるいは減酒したときの離脱症状
4. 耐性の証拠
5. 飲酒にかわる楽しみや興味を無視し、飲酒せざるをえない時間やその効果からの
回復に要する時間が延長
6. 明らかに有害な結果が起きているにもにもかかわらず飲酒

私は、1、2、4、あるな。。。4は年齢的に耐性が弱くなってきている気がするので△。

DSM-IV-TR(米国精神医学会)

同じ12ヵ月の期間内のどこかで、以下の項目のうち3項目以上が出現した場合
1. 耐性の存在
2. 離脱症状の存在
3. はじめのつもりより大量に、またはより長期間、しばしば飲酒
4. 禁酒または減酒の持続的欲求または努力の不成功
5. アルコール入手、飲酒、または飲酒の作用からの回復に多くの時間を消費
6. 飲酒のために重要な社会的、職業的、または娯楽的活動を放棄または減少
7. 精神的・身体的問題が飲酒によって起こり、悪化していることを知っているにも
かかわらず飲酒を継続

 

これは、3、4、5、場合によってはもしかしたら7も。

私の場合、ICD-10は3かな?2かな?って感じですが、DSM-Ⅳの基準で行くとバッチリ3項目当てはまります。

この診断基準に達していても、

「健康以外の問題がないから依存症ではない!私は収入もあるし、成功している!」

とたかをくくっていた多くの人たちが、「高機能アルコール依存症」という診断名のおかげで、治療に向かうきっかけになるのかな、と思います。

ただ、「普通の依存症」と「高機能依存症」との違いが、「収入や社会的成功のあるなし」っていうのが、なんだかイヤ〜な感じがするのは私だけかな?