NADA創設者マイケル・スミス博士と私

私が代表を務めるNADA は

Naional

Acupuncture

Detoxification

Association

と言い

アメリカで始まった、薬物をはじめとする依存症を

耳鍼で治療する団体です。

 

その創設者であるマイケル・O・スミス博士は

1970年代、アメリカでヘロインやコカインが蔓延した頃

ニューヨークのブロンクスという、治安の悪い地域の病院で

ヘロイン中毒者に耳鍼を用いて

解毒に効果があることを発見し、

薬物依存症に対する耳鍼治療法を確立しました。

 

それから40数年、

マイケル博士から始まったNADAは

今、世界40カ国に広まっています。

NADA JAPANは2016年から活動を開始しました。

 

今年のNADA USAカンファレンスに

NADA JAPANとして参加させていただき

一番、感激したのは

なんと言っても、スミス博士とお目にかかれたことです。

 

残念ながら、スミス博士は車椅子に座っておられ

外部の刺激に対しては微弱な反応しかなく

言葉を発することができない、というご体調でした。

本当にお痛ましくて、なんとお声をかけたらいいのかわかりませんでした。

 

言葉は発せないけれど

こちらの言葉は理解できている、とお聞きしたので

思い切って、ご挨拶に行きました。

その時の写真です。

 

「日本からきました。NADA を日本で広めるよう頑張ります」

とお伝えしたところ

かすかにニッコリと微笑まれました。

普段お世話されている方が

「とても喜んだ表情をされていますよ」

と仰ってくださって、とても嬉しかったです。

 

あれから7ヶ月。。。

スミス博士は、24時間完全看護体制でご自宅で療養されています。

もう完全に言葉を発することはできないそうです。

 

先日、NADA USAのSachiko先生から

「スミス博士にメッセージを」とご連絡をいただきました。

書きながら、もう、、、涙が止まりませんでした。

 

〜親愛なるマイケル・スミス博士

 

NADA JAPANの上原 千奈都です。

 

今年のNADA USAカンファレンスで、

NADA JAPANとしてご挨拶をさせていただけたこと

私にとっては言葉では言い表せないぐらい光栄なことでした。

 

スミス博士が今まで築いてこられた5NPとNADA Spirit

日本でも多くの方に広めて行きたいと想っています。

 

日本での活動は

アメリカと同様

決して簡単なものではありません。

 

金銭的なこと

薬物依存症に対する偏見

組織の運用

 

それらを一つ一つ乗り越えていくには

たくさんのパワーが必要です。

 

マイケル博士の存在は

私たちにそのパワーを与えてくださる

唯一のものです。

 

私は、心が折れそうになった時

この写真を見ます。

そして、マイケル博士が歩んでこられた道に想いを馳せます。

 

「勇者が歩む道は、荒く険しい。しかし、その道には、無数の小さく可憐な花が咲くであろう。」

 

スミス博士

ありがとうございます。

 

これからのNADA JAPANを見守ってください。〜